ご本人より電話で問い合わせがありました。精神福祉手帳を取得し、障害者雇用で現在の会社に就労しているが、仕事でケアレスミスや臨機応変な対応ができず、職場の周りの方たちから配慮してもらっているということでした。集中力や注意力もなく、いつも自己嫌悪に陥り、現在は抑うつ気分がひどく就労困難な状態ということで障害年金の請求を考えているようでした。詳しいお話をお聞きするため、当センターの無料相談会に来ていただくことになりました。

 

初診の病院と現在通院されている病院が同じでしたが、認定日当時は、一般就労をしていたこともあり、現在より状態は良かったということで、事後重症請求を行うことにしました。診断書依頼の際には、主治医に日常生活や就労実態を理解していただくために整理した書類も添付しました。「発達障害」の傷病名のため、「病歴・就労状況等申立書」は出生から現在まで日常生活状況や就労状況を細かく聞き出し作成しました。

 

障害厚生年金３級取得、年間約５８万円を受給されました（事後重症請求）。

 

今回は初回面談の際、表情がとても暗く、また会話も硬かったことから体調が悪く、いろいろなことに悩んでいられるように見受けられました。就労していたこともあり、また傷病名も注意欠陥多動性障害（ＡＤＨＤ）だっため、３級認定も困難かと思われましたが、無事３級が認定されて良かったです。受給後にご本人と電話で会話する機会がありましたが、とても会話がやわらかくなっていたことに驚きました。（今まで周りから認めてもらえないことばかりでしたが）、自分で決めて請求したことが認められ、本人の自信にもなったのでしょう。障害年金にはこういう効力もあるのだと気付かされた案件でした。